東京で狩猟免許を取る全手順!費用・試験対策と初心者の盲点を徹底解説
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:東京都環境局が実施する狩猟免許試験は年1〜2回程度と極めて機会が少なく、受付開始直後の定員到達や書類不備による足切りに最大の警戒が必要。
- 要点2:費用は受験料5,200円に加え、合格率を跳ね上げる東京都猟友会の予備講習会受講料を合わせて約2万〜3万円が初期費用の実質的な相場。
- 要点3:全体の合格率は8割を超えるものの、独学者の多くが「鳥獣判別」や「わな架設・銃器点検」の実技試験で減点超過となり不合格に沈んでいる。
【2026年最新】東京で狩猟免許を取得する全5ステップと試験日程
東京都内で狩猟免許を取得する道のりは、行政手続きと民間講習が緻密にリンクしています。東京都環境局が主管する試験は、夏の第1回(例年8月下旬頃に実施)と冬の第2回など、年1〜2回しか行われません。受付期間はわずか数日から1週間程度と非常に短く、定員枠が設定されている場合は即座に埋まる事態も頻発しています。完全な初心者狩猟ガイドとして、まずは全体の取得フローを頭に叩き込みましょう。ステップ1:取得する免許の種別を決める
狩猟免許は「わな猟免許」「第一種銃猟免許」「第二種銃猟免許」「網猟免許」の4種類に分かれています。都内の新規受験者の約7割が、銃器を持たずに比較的低コストで始められる「わな猟免許」を選択する傾向にあります。散弾銃やライフル銃を所持して本格的な巻き狩りや単独猟を目指す場合は「第一種銃猟免許」、空気銃(エアライフル)のみで鳥類などを狙う場合は「第二種銃猟免許」を選びます。
ステップ2:東京都猟友会の「狩猟免許予備講習会」へ申し込む
試験本番のおよそ2週間から1ヶ月前に、一般社団法人東京都猟友会が主催する予備講習会が開催されます。受講は任意ですが、実技試験の実機(模造銃や各種わな器具)に直接触れられる唯一無二の機会であり、実質的に合格へのパスポートとなっています。
ステップ3:東京都環境局へ願書・添付書類を提出する
所定の申請書に加え、写真、住民票、そして「精神機能の障害に関する医師の診断書」を用意します。この診断書はかかりつけ医や精神科で取得可能ですが、医療機関によっては発行に数日を要するため、受付期間直前に慌てないよう事前の段取りが欠かせません。受験料として東京都指定の納付書で5,200円(他種免許所持者は一部免除あり)を納付します。
ステップ4:試験本番(適性・知識・実技)の受験
試験は丸一日かけて行われます。午前中に視力・聴力・運動能力を測る「狩猟適性試験」、続いて全30問(3択式)の「知識試験」が実施されます。知識試験で70%以上の正答率を記録した合格者のみが、午後の「実技試験」へ進む権利を得るという足切りシステムが採用されています。
ステップ5:合格発表と免状の交付
試験実施から約2〜3週間後、東京都環境局のホームページ上で合格者の受験番号が告示されます。後日、東京都知事名の「狩猟免状」が自宅へ郵送され、晴れて有資格者となります。

4種類の狩猟免許と取得費用のリアル比較
狩猟免許を取得するために必要な総費用は、どの免許を選択するかによって大きく跳ね上がります。特に銃猟の場合、狩猟免許と警察署が管轄する銃砲所持許可の二重手続きが必要となるため、予算の全体像を正確に把握しておく必要があります。 以下は、東京都内で取得する場合にかかる初期費用の内訳と、種別ごとの難易度・特徴をまとめた比較データです。| 免許種別 | 狩猟免許取得費用(実質目安) | 法定試験内容 | 編集部の見解・おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| わな猟免許 | 約18,000円〜25,000円 (受験料5,200円+講習会・テキスト代約12,000円+診断書代) | 適性試験・知識試験・実技試験(鳥獣判別・法定猟具判別・架設) | ★★★★★ 都内在住者の第一歩として最適。銃を所持しないため維持費も低く、週末利用に向く。 |
| 第一種銃猟免許 (散弾銃・ライフル等) | 約22,000円〜30,000円 ※別途、警察の銃所持許可に20万〜40万円以上必要 | 適性試験・知識試験・実技試験(鳥獣判別・銃器点検・分解結合・射撃姿勢・距離目測) | ★★★★☆ 大物を仕留めたい本格派向け。ただし警察の審査、保管庫設置、射撃教習など時間的コストが甚大。 |
| 第二種銃猟免許 (空気銃・エアライフル) | 約22,000円〜30,000円 ※別途、警察の銃所持許可に15万〜30万円前後必要 | 適性試験・知識試験・実技試験(鳥獣判別・空気銃操作・射撃姿勢・距離目測) | ★★★☆☆ 火薬を使わずヒヨドリやキジバト等を静かに狙う用途。装薬銃へのステップアップには一種が必要。 |
| 網猟免許 (むそう網・つき網等) | 約18,000円〜25,000円 (受験料5,200円+講習会代等) | 適性試験・知識試験・実技試験(鳥獣判別・猟具判別・網の展張) | ★★☆☆☆ 鴨などを生け捕りにする伝統猟法。都内の一般受験者では志望者が極めて少ない。 |
※東京都猟友会の予備講習会受講料は、テキスト(狩猟読本・例題集)代を含めて10,000円〜15,000円程度で推移しています。医師の診断書費用は受診先により3,000円〜10,000円程度と幅があります。
【合格率の真相】「簡単」というネットの噂と実技試験で落ちる人の特徴
ネット上の掲示板やSNSでは「狩猟免許は過去問を解いていれば誰でも受かる」「合格率80〜90%の形だけの試験」といった言説が散見されます。しかし、この数字を鵜呑みにして丸腰で挑んだ受験生が、午後の試験会場で静かに涙をのむ事例が後を絶ちません。 筆記試験(知識試験)については、市販や猟友会配布の知識試験過去問を3周程度解き込み、「鳥獣保護法」「猟具の構造」「鳥獣の識別生態」の基本を押さえれば、70%の合格基準ラインを超えることは難しくありません。問題は、その後に待ち受ける実技試験対策を怠った受験者です。 実技試験は持ち点100点からの減点方式で、70点以上を維持しなければ容赦なく落とされます。現場取材で判明した「不合格者の典型的な減点パターン」は以下の3点に集約されます。1. 鳥獣判別での即答ミス(非狩猟鳥獣への誤認)
スライドやカードで次々と提示される野生鳥獣を見て、5秒以内に「狩猟鳥獣(オス・メスの判別含む)」か「非狩猟鳥獣(獲ってはいけない鳥獣)」かを声に出して回答します。アオサギとゴイサギ、カモ類のメス同士の識別など、瞬時に判断しづらい問題が多数出題されます。誤って保護鳥獣を「獲れる」と答えた場合、誤射や違法捕獲を想定した重い減点が科されます。
2. 猟具の架設・分解における安全確認の欠落
わな猟では、くくりわなや箱わなの法定基準(締め付け防止金具の有無やワイヤーの太さ等)の判別と、実際の架設作業を行います。ここで指を挟む危険動作をしたり、法定外の違法なわなを「使用可能」と判断したりすると致命的な減点となります。第一種銃猟では、銃口を他人に向けない「銃口意識」や、実包が入っていないことを確認する「点検動作」を一挙手一投足チェックされ、わずかな気の緩みが失格レベルの減点につながります。
3. 予備講習会のスキップ
実技で使われる機材の規格や合否判定のポイントは、テキストの文字だけでは絶対に身につきません。東京都猟友会が開催する狩猟免許予備講習会に参加した受験者の合格率が9割を超えるのに対し、完全独学で挑んだ受験者の合格率が極端に落ち込むのは、この「実機に触れた経験値の差」に起因しています。

【実態検証】都会暮らしハンターの生の声と奥多摩・西多摩の現場事情
免許を手に入れた後、多くの都民ハンターが「最大の壁」として直面するのが、狩猟を行う場所(猟場)の確保です。 東京都の面積の大半を占める区部・多摩東部は、人家が密集しているため法律上ほぼすべてが鳥獣保護区や銃猟禁止区域(禁猟区)に指定されています。実際に狩猟活動が許可されているのは、奥多摩町、檜原村、青梅市、日の出町、あきる野市を中心とした西多摩山間部にほぼ限られています。 取材に応じた都内IT企業に勤める30代男性ハンター(わな猟歴3年)は、現場のリアルを次のように語ります。「渋谷区の自宅から始発や自家用車で2時間かけて奥多摩の山へ向かいます。免許を取った最初のシーズンは、どこにわなを仕掛けていいかすら分かりませんでした。山林には必ず土地所有者がおり、勝手に足を踏み入れて罠を掛けることはできません。最終的には東京都猟友会の西多摩地域の支部に頭を下げて所属し、地元のベテラン猟師さんに同行させてもらって初めて、獣道(けものみち)の見極め方や地権者との調整ルールを教わりました」
都心ハンターにとっての現実は、ライセンス取得がゴールではなく、過疎化と高齢化が進む山間部コミュニティへの敬意と適応から始まる泥臭い人間関係の構築そのものなのです。一般に知られていない盲点とネットの誤解|銃砲所持許可の分厚い壁
初心者が最も混同しやすい法制度の罠が、「狩猟免許」と「銃砲所持許可」の二重構造です。 「第一種銃猟免許に合格すれば、すぐに猟銃を買って撃てる」という認識は完全な間違いです。狩猟免許は「都道府県(東京都環境局)」が鳥獣保護法に基づき発給する資格に過ぎません。一方、猟銃を所持・保管する権限は「都道府県公安委員会(警視庁)」が銃刀法に基づき厳密に管理しています。 銃を手にするためには、狩猟免許とは別に警視庁各警察署の生活安全課へ出向き、以下のような厳しい関門を突破しなければなりません。- 猟銃等初心者講習会を受講し、難関の筆記考査に合格する
- 精神科医による特定の診断書の提出
- 警察官による家庭訪問、隣人・勤務先・親族への聞き込み(身辺調査)
- 破産歴、犯罪歴、暴力団関係、家庭内不和(DV等)の徹底照会
- 射撃場での教習射撃および実技試験の合格
- 自宅への固定式ガンロッカーおよび装弾ロッカーの設置と現地警察検査
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
狩猟とは、単なるキャンプや登山のような自然消費型のアウトドアアクティビティではありません。「野生生物の生命を直接絶ち、解体し、血と泥にまみれながら肉として処理する」という、極めて生々しい倫理的・物理的責任が伴う行為です。 現代の都市生活者が安易な憧れだけで参入し、途中で挫折して機材を放置したり地域トラブルを起こしたりする事態を防ぐため、明確な適性基準を提示します。▼狩猟免許の取得をおすすめできる人
- 地域社会へのリスペクトと協調性がある人:地元の猟友会や農家、山林所有者と謙虚に対話し、信頼関係を一から築くコミュニケーション能力がある人。
- 徹底した安全管理と法令遵守が身についている人:罠の毎日の見回り義務や、誤射・誤捕獲を防ぐための確認作業を一切妥協せず実行できる几帳面さを持つ人。
- 移動時間と体力を継続的に投資できる人:獲物がかかった際、天候に関わらず即座に現地(多摩地域等)へ駆けつけ、重量のある獲物を山から搬出できる体力がある人。
▼取得を慎重に再考すべき人
- 「ジビエがタダで手に入る」という損得勘定が先行している人:交通費、罠の資材費、解体設備費、猟友会費を考慮すると、市販の肉を買う方が圧倒的に安価です。
- 命を奪う現場への覚悟が曖昧な人:罠にかかったシカやイノシシは激しく抵抗します。止め刺し(息の根を止める作業)や内臓摘出の光景に耐えられない人は精神的に破綻します。
- 週末のスケジュール確保が極めて不安定な人:わなを仕掛けた場合、動物愛護および錯誤捕獲防止の観点から毎日の見回りが法律・倫理上の前提となります。放置は重大な事故を招きます。

【狩猟免許 取り方 東京】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:東京都の狩猟免許試験は年に何回ありますか?倍率はどのくらいですか?
A1:東京都環境局が実施する試験は原則として年1〜2回(主に夏季と冬季)です。倍率という形の競争試験ではなく、基準点(適性クリア、知識70%以上、実技70点以上)に達した全員が合格する絶対評価です。ただし、近年は会場収容人数の都合で申込順の「定員制」が敷かれることが多く、受付開始直後に枠が埋まるという意味での競争が激化しています。
Q2:独学でも一発合格できますか?予備講習会は絶対に受けるべきですか?
A2:知識試験は独学でも合格可能ですが、実技試験に関しては東京都猟友会の「狩猟免許予備講習会」の受講を強く推奨します。試験で使われる模擬銃の取り扱いや実物大のわな器具の架設、鳥獣判別の出題傾向は、独学のペーパー学習だけでクリアするのが極めて困難だからです。
Q3:23区内に住んでいますが、狩猟免許を取得するメリットはありますか?
A3:23区内での狩猟はできませんが、西多摩地区(奥多摩・檜原・青梅など)や、隣接する山梨県・埼玉県・神奈川県などへ「狩猟者登録」を行って遠征する都民ハンターは多数存在します。また、狩猟免許を持っていることで自治体の有害鳥獣駆除活動の補助員として関われるチャンスも生まれます。
Q4:視力が悪くても狩猟適性試験に合格できますか?
A4:眼鏡やコンタクトレンズによる矯正視力で基準を満たせば問題ありません。基準は、網猟・わな猟では両眼で0.5以上。第一種・第二種銃猟では、万国式試視力表により両眼で0.7以上、かつ左右それぞれが0.3以上(片眼が0.3未満でも他眼が0.7以上かつ視野150度以上なら可)となっています。 (出典: 狩猟免許 取り方 東京(Yahoo!ニュース))
まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準
東京都内で狩猟免許を取得することは、単に新しい資格証を財布に収めることではありません。コンクリートに囲まれた都市生活と、厳格な自然の摂理・地方の里山文化とをつなぐ「架け橋」となる重大な責任を背負うプロセスです。 環境省と各自治体による獣害対策支援は年々手厚くなっており、新規捕獲者への資材補助や研修制度も拡充されています。しかし、制度がどれほど整備されようとも、現場で求められるのは徹底した安全意識と、命に対する畏怖の念に他なりません。 東京都での免許取得を志す方は、まず東京都環境局のホームページで最新の試験日程と申請要項の配布開始日をチェックし、同時に東京都猟友会の予備講習会日程を押さえることから動き出してください。十分な下準備と敬意を持って臨むことこそが、合格への最短ルートであり、長く安全なハンターライフを築くための唯一の基盤となります。